ほたて貝を利用した陶芸
サスティナビリティレポート
奈良県宇陀市で陶芸をされている益洋一さんの作品です。
先だって、ほたて貝の殻があれば送ってほしいと依頼いただき、さかなだマートから送った貝を利用した焼物です。益さんは、高知出身の方で、海で生まれ育ち魚が大好きとのことです。そんなことから、魚をモチーフにされる事が多いと話しておられました。。個展を開いたり、ご自宅でも作品を飾っておられ、時には販売もされているようですが、ほとんどは、子供たちにプレゼントされているようです。
作品の特徴は、一度素焼きにした陶器にほたて貝の貝殻をかぶせてもう一度焼くそうです。温度を1250度から1280度に設定して焼くと、ほたて貝のカルシウムが陶器に付き、色が付くそうです。写真の陶器の茶色い部分がそうです。とても珍しい焼き方だそうで、こういった焼き方をしているのは、現在、益さんだけのようです。
箸置き
とても個性的な表情です。くちびるのシワまで表現されています。
コミュニケーション
ひとつひとつ表情も色も違い、個性豊かです。
楊枝立て
写真では少し見難いのですが、口に魚を張りつけくちびるになっています。
後ろが楊枝立てになっています。
こちらも楊枝立てですが、何に使ってもよさそうです。ほたて貝から出るカルシウムがいい色を出しています。
体の横に足跡のマークがあります。遊びこころでしょうか。それとも益さんのサインでしょうか。
後ろから見たところです。色が綺麗ですね。
微妙な色彩の違いのグラデーションが美しい。
肩のあたりに蛙が張り付いています。遊びこころだそうです。
こちらも色彩が美しい。
遊びこころの蛙が張り付いています。ご自宅の庭にあまがえるが沢山居るそうです。
益さんは現在、御年65歳。子供たちのためや、みなさんに見ていただいて楽しんでもらいたいと、造られているそうです。私たちも廃材であるほたて貝殻を提供でき、お役に立てたことがとても嬉しく思っています。1250~1280度ですと、焼いたあとの貝殻は粉になるそうです。カルシウム肥料など、再利用しやすいのでとても自然にやさしい。 自然と人の調和が成り立っています。